小林節先生(慶應義塾大学名誉教授)の講演会から
テーマ:安倍絶対政権の「使命」である
憲法改悪を阻止する方法
主催:神奈川区安全保障関連法の廃止を求める共同行動委員会
日時:2016年9月22日(木) 場所:神ノ木地区センター
昨年9月19日に成立した「安保関連法」の廃止を求める共同行動委員会は、ちょうど1年を経過したところで、改めて地域の市民の方々に呼びかけて、憲法学者の小林節先生をお呼びして講演会を開催しました。
市民自治をめざす神奈川の会は、この共同行動委員会の呼びかけ団体として、昨年の7月31日の行動当初から参加してきました。
当日は、目標の60名を大きく上回り75名の参加で、市民の方々の思いの強さがわかりました。
<以下、講演内容の概略を>
*安倍首相は、必ず「憲法改悪」をやる気で、そのために総理大臣になった人である。祖父の思いを受け継ぎ、自分の使命はそこのあると思っている。
今の政治状況で、やらないはずはない。自分の思うようになると思っている。
何としてもやる気である。「急ぎません」と言いながら、急いでいる。
*安倍政権に対抗するためには、野党は共闘しなければ勝てない
*自民党の「改憲草案」は大日本帝国憲法の再来。
建前上は、「国民主権」としているが、「心を支配」する憲法である
*改憲草案第21条(表現の自由)
「公益および公の秩序を害する~~~認められない」
・・・・これは、戦前の「非国民」扱いに通じる。
・・・・(表現の自由)は、西欧諸国共通の概念
・・・・権力への批判を「公の秩序を害する」として認めないことになる
*改憲草案第102条(憲法尊重擁護義務)
「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」
・・・・憲法は、国民を縛るものではなく、権力に縛りをかけるものであるのに、自民党案は、正反対。
例えば、改憲草案では、国民は「君が代」を歌わなければ「非国民」になる。
*改憲草案第9条の3(領土等の保全)
「国は、主権と独立を守るため、国民と協力して~~」
・・・・「国民と協力して」の部分から、国防における国民の協力は当たり前になる
・・・国民が協力しなければ、徴兵制度を敷ける
*改憲草案第24条(家族、婚姻等に関する基本原則)
「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は互いに助け合わなければならない」
・・・・これでは、離婚もできなくなる。
・・・・憲法は、道徳に踏み込んではならない
*安倍政権に対抗するためには、野党は共闘しなければ勝てない。
私たちの、自由な思いが、平和な生活が縛りをかけられ窮屈になっていく、ひいては戦前にあった「非国民」扱いを思い起こさせる自民党改憲草案です。それこそが、民主主義の破壊です。
マスコミの報道も、政権寄りになっていているように思います。
こうした事を伝えるのは、私たちです。
「気がついた人から、この自民党改憲草案の危険性を伝えなければならないから分かりやすく説明します」と冒頭には話されました。
現憲法と自民党改憲草案の違いの資料があります。ほしい方は、事務所までご連絡ください。