訪問介護(ヘルパー)は減ってもかまわない!?

~1月22日厚労省の介護給付費分科会でヘルパーの報酬減を了承~

 

昨年末に、「介護保険、掛け捨てにしないために!!」を載せていましたが、

その後、倒産件数が他のサービスに比して高く、有効求人倍率が15.53と

人手不足が断トツに大きい訪問介護(ヘルパー)の基本報酬を下げる案が、

1月22日の厚労省の介護給付分科会で了承されるという信じがたい事態に

なりました。介護報酬全体でわずか「+1.59%」の値上げも、あまりにも

介護の現場を評価していないものですが、訪問介護は、逆に引き下げにすると

いうことは「訪問介護(ヘルパー)は減っても構わないという政策としか受け

取れません。

 

厚労省は今回の引き下げの理由として、訪問介護の収支差率(利益率)が

全サービスの平均の2.4%より高い7.8%となっている(2022年度決算の経営実態調査のデータ)からとのこと。

しかし、このデータは、サービス付き高齢者住宅(サ高住)という集合住宅

に併設された効率よく訪問ができるタイプの事業所の利益率が高いデータも合

わせたために、全体を押し上げているのです。地域で1軒1件利用者の自宅を訪問する単独型の事業所は非常に厳しい経営状況です。

 

今、多くのヘルパーの職能団体や市民団体が

「ありえない!」

「言語道断」

「ヘルパーは必要ないのか!」

「もう一度、実態を正確に表すデータ分析をすべき」

という怒りと抗議の声が上がっています

ようやく、マスコミでも取り上げられるようになりました。

 

当会でも、横浜ユニット連絡会(先に載せた介護保険の記事にもありま

す)を通して参加している「介護の崩壊をさせない実行委員会」が行った

2月14日衆議院議員会館で厚労省への

「緊急アクション・・・訪問介護報酬の引き下げに抗議する」にヘルパーと

しても働いている運営委員メンバーが参加しました。

 

又、厚労省が行った今回の介護保険報酬の告示案に対するパブリックコメントに、メンバーが現場の実態を説明し、反対の意見を提出しました。

このパブリックコメントには、全国から多数「報酬切り下げ反対」の意見提出があると予想されます。

「パブリックコメント」が、本来の意味で機能するものならば、今回の基本報酬の切り下げは、撤回されるはずですが・・・・・

 

しかし、最後に決めるのは、厚生労働大臣つまり政治です。前回でも主張しま

したが、防衛費に投入する莫大な税金はあるのに、介護に回す税金はないという政治を変えていかなければなりません。

2/14 衆議院会館で緊急アクション